(公財)広島県男女共同参画財団「エソール広島」は,男女共同参画社会づくりのための拠点です

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講座イベント実施報告

講座イベント実施報告

第21期メンタルサポーター養成講座

 この講座は、相談業務や、対人援助活動に携わる方を対象とした講座で、今年度で21期を迎えました。
 社会の変化をとらえ、人間関係に現れる心理的課題に取り組み、人間のこころの成り立ちを理解し、男女共同参画の視点を持った相談員を養成することを目的として実施し、令和5年10月から令和6年2月まで、全7回にわたり開講しました。

 
開講日 講師 テーマ
心理部門(5回)
10/22(日) 古元 邦子さん
心理相談室アフォーダンス代表
大人として子どもの困り感と向き合うために必要なこと
11/12(日) 水谷 剛司さん
ほうゆう病院公認心理師室長
成人期の精神疾患の理解と心のケア
~発達障がいとパーソナリティ障がいを中心に~
1/14(日)  村上 雅彦さん
広島ファミリールーム 所長
夫婦・子どもに対する支援
~家族カウンセリングを中心に~
2/4(日) 野村 妙子さん
特別養護老人ホーム三滝苑 施設長
老いゆく人と家族介護者の心理過程と支援
~家族介護者は何に直面し、どう苦悩しているのか~
2/18(日) 小早川 久美子さん
えなカウンセリングルーム カウンセラー
対人援助職のためのセルフケア
~学んだ知識や技能を仕事や生活で活かすために~
男女共同参画部門(2回)
11/26(日) 河野 美代子さん
河野産婦人科クリニック 院長
困難を抱える患者の支援
~医療の現場から~
12/10(日) 寺西 環江さん
和法律総合事務所 弁護士
女性が直面する苦境
~DVと性被害の実態と支援~


受講生からの感想の一部をご紹介します。
・人間にとって自尊心がどれほど大切なものか、またそれを傷つけるDVが人間に及ぼす影
   響についてよくわかりました。
・ワークを通し、聴いてもらえることは、満足感の高いストロークであり、自己肯定感を
 高めるものだと体験できた。
・「話してみたいという人間関係は、上下関係ではなく、対等である」と話されたことも
   印象的であった。
・医療現場での事例など興味深い内容ばかりで大変勉強になりました。
・時間が経つほど夢中になれる内容で学びも多く、勇気を出してこの講座に申し込んで本
   当に良かったです。


受講生の皆さま、講師の皆さま、ありがとうございました。

       

       
 

 

「みんなのDX研修(女性×デジタル)」

1月31日(水)、「みんなのDX研修(女性×デジタル)」を広島県との共催で開催しました。この研修には、県内で就労を希望している方やスキルアップを目指している方など48名(うちオンライン37名)が受講されました。
昨年度から開催しているこの研修は、参加者の方からご好評をいただき、今回で3回目となりました。
前半では、各講師から、DXの説明や最新デジタルツールの紹介、デジタル人材における女性のキャリアについてお話があり、後半は、広島県商工労働局から、就職のためのデジタル技術習得についてのお話や、「わーくわくママサポートコーナー」の紹介がありました。
ご参加いただいた皆さま、関係の皆さま、ありがとうございました。

 

公開講座「AIとジェンダーを考える」

1月27日(土)、瀬古素子さん(叡啓大学ソーシャルシステムデザイン学部准教授)を迎え、公開講座「AIとジェンダーを考える」を実施しました。
エソール広島では初めて扱うテーマの「AI」を取り巻く現状を知り、そこから見えるジェンダー課題を考えるこの講座は、グループ受講を含めて県内各地から約50人のお申込をいただきました。
 
アンケートへは、次のような感想が寄せられました。
・AIには便利な一面もあるけれど、AIが学ぶ情報源が、偏った考え方からでは、偏ったものでしかないと改めて感じた。
・既存のジェンダーバイアスをAIが学習し、再生産されて強化されて拡散されていく現状を知ることができました。現状に抗うのは難しいと思いますが、立ち止まって考えることを続けていきたいと思います。
・AIも子どものように「育つ」のだなと思いました。みんなで大事に育てると、素敵なAIができるのかなと思います。
 
エソール広島では、様々な視点からジェンダー平等を推進するために、今後もこのような講座やイベントを実施してまいります。
受講生の皆さま、瀬古先生、ありがとうございました。

 

公開講座「性の多様性と教育」

1月25日(木)、河口和也さん(広島修道大学人文学部教授)を迎え、公開講座「性の多様性と教育」を実施しました。
広島県教育委員会の後援をいただいたこの講座は、職場からも参加しやすいようにと、平日にオンラインで開催しましたが、グループ受講を含めて約140人のお申込をいただきました。一般の方も多く受講されており、このテーマについて、幅広く関心を持たれていることが伺えます。
 
アンケートへは、次のような感想が寄せられました。
・誰もが「多様な性」の当事者であることが、よくわかる講演でした。
・誰もが安心して学校生活を送れるよう、相談機会の確保、理解促進に向けた取組について考えていきたい。
・生徒達の方が柔軟な考え方をしており、先生方や保護者の方の意識を変えるための講演の必要性を感じました。
・今日のような「基本的な理解」を、まず教職員が学ぶ必要があり、広報、啓発が盛んになることを望みます。
 
子どもたちが多くの時間を過ごす学校では、先生方をはじめ周囲の人の理解が必要不可欠です。エソール広島では、今後も皆さまのご意見を参考にしながら、このような取組を進めてまいります。
受講生の皆さま、河口先生、ありがとうございました。


 
なお、エソール広島では、2月23日に全館をあげて「専門家無料相談会」を実施します。この日は、支援者によるLGBT相談、臨床心理士によるこころの相談、弁護士相談を行います。事前申込が必要です。
詳しくはコチラをご覧ください。

 

 

(フォローアップ研修)対人支援の技術~カウンセリングから学ぶ~

11月25日(土)、地域に支え合いの輪を広げていくことを目指して、対人支援の基本となる「聞く技術」を、カウンセリングの技法から理論と実習で学ぶ講座「対人支援の技術~カウンセリングから学ぶ~」の修了生を対象としたフォローアップ研修を実施しました。
講師に宮田智基さん(帝塚山学院大学 大学院教授)を迎えたこの講座には、令和4年度、5年度の修了生のうち18名が「学びの継続」として受講しました。

テーマは、「家族コミュニケーションの循環を変える」です。受講生からは、「相談者を個人だけでなく、社会という大きなシステムの中で見たときに、どう関わっていけるのか、アプローチしていけるのかという視点は大事だと思います」「循環という言葉が特に印象に残っています。本人、周囲、コミュニティ、組織社会で様々な滞りが起きていると感じました」「問題ばかりを見るのではなく、俯瞰してシステム全体を見ていける力を身に付けたいと思います」などの感想が寄せられました。

今回、再びエソール広島に集まっていただいた受講生の皆さん、宮田先生、ありがとうございました。

 

エソール広島無料相談会

昨年度に引き続き、9月23日(土・祝)、専門家による無料相談会を実施しました。
今回は、臨床心理士によるこころの相談や弁護士相談に加え、支援者によるLGBT相談も行ったところ、たくさんの方にご利用いただきました。
アンケートからは、「いろいろな悩みなどを話せてうれしかったです」「専門的なアドバイスをもらえ、次の対策が分かりました。気持ちも少し楽になりました」などの声が寄せられました。
 
通常の相談(エソール広島相談事業)はこちら

 

 

ワンデイセミナー「子どもたちを社会で育む」

9月3日(日)、土居和子さん(臨床心理士、公認心理師、社会福祉士、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー)を迎え、令和5年度支援者養成講座 対人支援の技術第2弾!ワンデイセミナー「子どもたちを社会で育む」を開催しました。
 
受講生15名が3つのグループに分かれ、ディスカッションを交えながら展開していきました。講座の前半では、不登校、ひきこもり、ヤングケアラー、いじめ、自死など子どもたちを取り巻く課題に触れ、子どもに関わる課題を個人や家庭の問題として考えるのではなく、社会のひとり一人が「自分ごと」として考えることが重要であるとお話がありました。これを受け、各グループで、「子どもたちにとっての良い環境」について意見交流しました。
後半は、子どもたちを社会で育むために知っておきたい基礎知識や、子どもたちとの関わりには肯定的な声かけを!と学びました。
最後は全員で輪になり、それぞれの感想をシェアしました。全体を通して、子育て支援者仲間との出会いを楽しみながら積極的な意見交流がなされ、支援の枠を超えた新しい発見につながったようです。
 
アンケートからは、「実践的な内容が多く、今後支援につながる材料を得ることができました。」、「自分の子育ての悩み、支援している子どもさんとの関わり方についてとても学びが深まりました。」、「講座の内容も参考になりましたが、グループワークでお互いが素直に意見交流できたのがよかったです。」などの感想が寄せられました。
受講生の皆さま、土居先生、大変ありがとうございました。


 

令和5年度メンタルサポーター養成講座 公開講座「私たちの社会が抱える問題~性暴力~」

8月27日(日)、北仲千里さん(広島大学ハラスメント相談室 准教授)を迎え、令和5年度メンタルサポーター養成講座 公開講座「私たちの社会が抱える問題~性暴力~」を開催しました。県内外から56名(うちオンライン38名)が受講されました。

講義の冒頭では、北仲先生から、イギリスのテムズ川渓谷警察署が公開している「紅茶」をモチーフにした動画が紹介されました。
https://youtu.be/-cxMZM3bWy0?si=bC0iPEMqK-98kwNI

この動画では、性暴力を考える際の大切な視点の一つ、「同意していないか、同意しているか」について、紅茶の欲しくない人に無理に飲ませることなどに例えて、アニメーションで分かりやすく解説しています。
ノー!と言える対等な関係であるかという「同意」の考え方について、受講生の皆さんからも分かりやすかったという感想をいただきました。
受講生の皆さま、北仲先生、大変ありがとうございました。

 

 
 



さて、ただいま受講生募集中の「メンタルサポーター養成講座」は、仕事として、あるいはボランティアとして対人支援にかかわる方に、基本の学びを提供する講座です。
講師は、臨床心理学を土台としている専門家で、現在、第一線で活躍している方々です。
全5回の心理部門は、各世代のテーマを踏まえています。
子どもの困り感に向き合うことから始まり、おとなの精神疾患や発達障害への理解、夫婦や家族の視点を家族療法から、老いの心理過程と家族介護者の問題、最終回は援助者のためのセルフケアを学びます。


また、全2回の男女共同参画部門は、医療と法律をテーマにしています。
困難を抱える患者の支援については産婦人科医から、「女性支援新法」施行に合わせ、DVや性被害など女性や子どもの支援について弁護士から学びます。
 
詳しくは、募集要項をご覧いただき、ぜひご検討をお願いします。
◆第21期 メンタルサポーター養成講座(全7回)
10月22日(日)~2月18日(日)10:30~15:30

https://www.essor.or.jp/blog/kouza/20230529141117
 

 

ワンデイセミナー「進む長寿化と高齢期生活の変容~世代とジェンダーの視点から~」

8月5日(土)、春日キスヨさん(臨床社会学者)を迎え、令和5年度支援者養成講座 対人支援の技術第2弾!ワンデイセミナー「進む長寿化と高齢期生活の変容~世代とジェンダーの視点から~」を開催しました。
 
講座の前半は、長寿化と家族の現状に関するデータに基づいて展開しました。コロナ禍で顕在化した高齢者の多くが抱く将来不安について、聞き取り調査からわかった高齢者の意識や家族形態の変容、そこから波及する子世代や支援者への影響等について触れ、「老い支度」のために地域との人間関係、医療・福祉・介護制度に関する諸知識等を身に付けるという、超長寿社会に即した新しい「エイジングリテラシー」について学びました。
後半は受講生15名がグループに分かれ、講座の感想やそれぞれの支援活動での課題等をシェアしました。皆さんとても熱心で、支援の枠組みを超えた活発な議論がなされていたようです。
 
アンケートからは、「支援者として個人を見るのではなく、その人の時代背景やジェンダー視点、社会とつなげる視点を大切にケースに関わっていきたいです。」「時代とともに日々、情報、制度を更新しながら、持続可能な支援を進めていけるようにしたいです。」などの感想が寄せられました。
受講生の皆さま、春日先生、大変ありがとうございました。
 
 
 
 
次回のワンデイセミナーは、子どもの発達・成長や困りごとについて、支援者としての関わり方のポイント等を学びます。スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーとの連携のポイントが知りたいという方も必見です。ご受講をお待ちしております!
 
◆支援者養成講座 ワンデイセミナー
「子どもたちを社会で育む」
9月3日(日)10:00~15:00
https://www.essor.or.jp/blog/kouza/oneday0903


 

支援者養成講座 対人支援の技術~カウンセリングから学ぶ~

7月22日(土)、「対人支援の技術~カウンセリングから学ぶ~(全3回)」の最終講義を実施しました。この講座は、地域に支え合いの輪を広げていくことを目指して、対人支援の基本となる「聞く技術」を、カウンセリングの技法から理論と実習で学べるよう企画したものです。
 
講師には、心理臨床に長年携わり、SNSカウンセリングの普及や実践などにも力を注がれている宮田智基さん(帝塚山学院大学 大学院教授)を迎え、県内各地から多種多様な支援現場で働く方や支援者を目指す方など39名が受講されました。
 
アンケートからは、満足度が高いことがうかがえ、「ワークがとても勉強になり、難しさも感じますが日常にも十分に役立つと感じました」、「カウンセリングの場でなくても、今回学んだ応答スキルを臨床の場に応用できるようにしたいと感じました」、「3回を通して、対人支援での姿勢を学ばせていただき、大変有意義なものでした」などの感想も寄せられました。
受講生の皆さま、宮田先生、大変ありがとうございました。
 

 
当財団は、支援者を養成する講座に引き続き注力し、無料公開講座やセミナー等の継続的な学びを展開しながら、県内に支援者のすそ野を広げていくよう努めてまいります。
 
◆支援者養成講座 ワンデイセミナー
 ・「進む長寿化と高齢期生活の変容~世代とジェンダーの視点から~」
  8月5日(土)10:00~15:00
  https://www.essor.or.jp/blog/kouza/oneday0805

 ・「子どもたちを社会で育む」
  9月3日(日)10:00~15:00
  https://www.essor.or.jp/blog/kouza/oneday0903
 
◆無料公開講座「私たちの社会が抱える問題 性暴力」
 8月27日(日)13:30~15:30
 https://www.essor.or.jp/blog/kouza/koukai0827
 
◆第21期 メンタルサポーター養成講座(全7回)
 10月22日(日)~2月18日(日)10:30~15:30
 https://www.essor.or.jp/blog/kouza/20230529141117