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情報紙エソール
エソール広島では、情報紙「エソール」を年3回(4月・7月・1月)発行しています。
特集記事・行事報告・
読書ガイド・催し物等情報満載です。ぜひご覧ください。◆(希望者には郵送にてお送りします。)
VOL58(平成17年冬号)

- 広島県の男女共同参画の取組みについて
- 2P
- ひろしま女性大学人材養成課程修了生の活動状況報告
- 4P
- 情報センターからのお知らせ
- 4P
- JICA国別研修・フィリピン女性起業家育成支援コース研修生の受け入れ
- 5P
- エソールのページ
- 6P
- ひろしまけん通信
- 7P
- 掲示板・エソールインフォメーション
- 8P
広島県環境生活部長の吉村と申します。
今回,ひろしま女性大学の講義ということですが,まず3点についてお話ししたいと思います。 1つは,聴くということです。門構えの「聞く」ではなく耳偏の,心で「聴く」ということですが,私が今でも実践していることは, 講義を聴く時には必ずメモを取り,質問をするということです。質問は自己PRでもあるし,自分への確認でもあります。 2つ目は,物事は複眼的にみて欲しいということです。水平思考と言われますが,私はむしろ360度思考だと思っています。 講演などでは,聞いたことをそのまま自分の中に受け入れてしまいがちですが,違う立場から見たらどうかということを考えて欲しい。 それは,情報を読み取る力でもあるし,自分で物事を考える力でもあります。 3つ目は,行政の説明はなぜ面白くないかというと,行政は全部伝えないといけないので,メリハリもなく全部を説明することになるからです。 それでも行政の資料など,360度思考の見方をしていただくと,行政の説明も面白くないことばかりでもないなと思っていただけるのではないかと思います。
広島県の歩み
私自身,県の女性対策とともに歩んできたと思っています。 昭和52(1977)年,広島県に女性行政の窓口が設置された年に,児童相談所から異動してきました。 昭和56(1981)年に「広島県の婦人の地位向上と社会参加をすすめる会」が設立されました。 当時の婦人団体が思想信条を超え,40団体が一致団結して「すすめる会」を作りました。この財団法人広島県女性会議の母体です。 こんなことは全国的に有り得ないと言われました。それは,他県の婦人団体の連合体が,婦人会を中心として民生委員とか消費者協会とかが集まったものだったからです。 大同団結という,広島県の女性の着眼点の素晴らしさというのはそこにあると言えます。
昭和63(1988)年8月には,「広島県女性プラン」を策定しました。 このプランの中心は,ここ女性総合センター「エソール広島」でした。「すすめる会」「広島県地域女性団体連絡協議会」「広島県」がそれぞれ基金となるお金を出資して, 財団法人広島県女性会議を作ったのです。私は,男女平等を言うにはそれなりのことを女性自身がしていかなければならない, 女性にとっても責任が問われる時代が来るなと思いました。
平成11(1999)年の男女共同参画社会基本法の公布施行は,県の男女共同参画行政の流れを大きく変えました。 地方公共団体の責務として,計画を策定しなければならないとされたからです。そうした中で,私は総室長として,県の条例作りに携わりました。
広島県の条例は,実行を促すための思い(理念)を書いている理念条例です。 この理念は,5本の柱として掲げています。この理念を3年の基本計画にして,毎年の事業として行っています。
- 男女の人権の尊重
- 社会における制度又は慣行についての配慮
- 政策等の立案及び決定への共同参画の機会の確保
- 家庭生活における活動とほかの活動の両立
- 国際的協調
データから見た広島県の男女共同参画の現状
(1)雇用者の割合
女性の雇用者は,確実に増えていますが,その多くはパートや派遣労働者です。派遣というのは,賃金や保障がきちんとされるのであれば,女性にとって良い働き方かもしれませんが,残念ながら,今の状況は正社員よりも賃金が低いから派遣を使っているというのが現状です。
(2)育児休業等の状況
(2)育児休業等の状況
育児休業制度の整備率は,次世代育成支援対策等の計画を立てないといけないということで,今は飛躍的に伸びていると思います。育児休業は,第1子で2年,第2子で2年,第3子で2年取ったら6年間取ることになります。育児休業を取っている間に,世の中が変わっていったものを,本人が復帰する時にどう対応するかが,今後大きな問題となってきます。男性が取得しても同様です。1年たったらまずその復帰のためのウオーミングアップをする期間があって,さらに2年,3年と取得する場合には,この繰り返しをして初めて,この育児休業という制度が使えるのではないかと思います。これも今後の行政の課題です。
(3)審議会等における女性の参画
審議会については,当時,各種団体の長に女性がいないということで登用率が低くなっていましたが,団体の中から女性を推薦していただき,その方に団体の代表として審議会へ参画をしていただくことにしました。
これで,数字的には伸びてきました。平成2(1990)年に県が10%を超えたとき,国は7.9%でした。
ところが,平成13(2001)年,県は22.1%ですが,国は24.7%,恐らく国の平成17(2005)年は30%に近づくのではないかと思っています。
県は頑張っていても,今年24.0%です。人材が不足しているのではないかと言われていますが,色々な分野に女性がもっともっと出て来て欲しいと思います。
(4)県,市町職員の女性の参画状況
県,市町職員の女性の割合は,県が3割弱,市町が4割弱となっていますが,女性の管理職は,県が5.9%,市町が8.9%です。 管理職になるのが良いとか悪いとかではなく,実際として施策を推進していく時に,判断する立場に女性がいるといないとでは,違ってきます。 私自身は,伸ばしたいと思うのですが,人材登用というのは,個人的な思いだけでは,なんともし難いものがあります。
皆さんに期待したいこと
変化を一気に求めたら自分がつぶされてしまいます。 時代の流れを見ながら,かつ情報をきちんと捉えて,行動をしていただきたい。 また,くれない族からは脱却してください。行政がやってくれない,何々がしてくれないと周辺にその原因を求めるのではなく, 自分で考え自分で歩んでいくことを皆さんに期待したいと思っています。
皆さんがこれから地域で御活躍されることを願って私の話を終えさせていただきます。御清聴ありがとうございました。
平成17(2005)年11月5日 エソール広島にて
注)図1,図2,図4は「平成17(2005)年版広島県の男女共同参画に関する年次報告」より図3は内閣府,広島県の調べによる